動詞の人称変化─タイプ6, 16
タイプ6
このタイプの動詞は不定詞が-атьで終わり、人称変化でе(力点がある場合はё)が現れるのが特徴です。
人称変化によって力点が移動したり子音の交替が起こったりするのはこれまでに紹介した動詞の人称変化と同じですが、このタイプの動詞ではすべての人称で交替した子音が用いられます。
- писа́ть (書く)
- пишу́
- пи́шешь
- пи́шет
- пи́шем
- пи́шете
- пи́шут
- иска́ть (探す)
- ищу́
- и́щешь
- и́щет
- и́щем
- и́щете
- и́щут
- ждать (待つ)
- жду
- ждёшь
- ждёт
- ждём
- ждёте
- ждут
タイプ16
このタイプの動詞では人称変化でвが現れるのが特徴です。
- жить (生きる、暮らす)
- живу́
- живёшь
- живёт
- живём
- живёте
- живу́т
- плыть (泳ぐ、浮かぶ)
- плыву́
- плывёшь
- плывёт
- плывём
- плывёте
- плыву́т
語順について
英語では文の語順を自由に変えることはできませんが、ロシア語では名詞の格変化と動詞の人称変化によって各語の役割がわかるため、語順を自由に変えることができます。
- Я пишу письмо. / Я письмо пишу. / Пишу письмо я.
- Маша живёт там. / Живёт там Маша. / Маша там живёт.
強調したい語を後ろの方にもってくる傾向があるため、日本語に訳すときは最後にある語を強調するような訳にするといい場合があります。
- Я пишу письмо.「私は手紙を書いています」
- Я письмо пишу.「私は手紙を(読んでいるのではなく)書いています」
- Пишу письмо я.「手紙を書いているのは私です」
ただし、主語-動詞-目的語の語順が最も一般的なため、普通はこの語順で文を書きます。