粒子の分裂

静止質量$M$の粒子が質量$m_1$と$m_2$の二つの粒子に分裂する過程を考えます。

ここで、$u^2$を以下のように定義します。

$$
\begin{align*}
u^2 \equiv \eta_{\mu\nu}u^{\mu}u^{\nu}&=-(\frac{dct(\tau)}{d\tau})^2+(\frac{dx(\tau)}{d\tau})^2+(\frac{dy(\tau)}{d\tau})^2+(\frac{dz(\tau)}{d\tau})^2 \\
&=(\frac{ds}{d\tau})^2 \\
&=-c^2
\end{align*}
$$

4元運動量$p^{\mu}=(\gamma mc,\gamma mv^i) \equiv (\frac{E}{c},p^i)$について、

$$
p^2 \equiv \eta_{\mu\nu}p^{\mu}p^{\nu}=\eta_{\mu\nu}(mu^{\mu})(mu^{\nu})=m^2\eta_{\mu\nu}u^{\mu}u^{\nu}=m^2u^2=-m^2c^2
$$

より、

$$
p^2=\eta_{\mu\nu}p^{\mu}p^{\nu}=-\frac{E^2}{c^2}+\delta_{ij}p^ip^j=-m^2c^2
$$

したがって、

$$
E^2=(mc^2)^2+(cp^i)^2
$$

各粒子の4元運動量をそれぞれ$p_M^{\mu}$、$p_1^{\mu}$、$p_2^{\mu}$とするとき、4元運動量の保存則より、$p_M^{\mu}=p_1^{\mu}+p_2^{\mu}$となる。
この式と、初期状態では粒子が静止していることを仮定すると、

$$
\begin{gather*}
p_M^{\mu}=
\begin{pmatrix}
Mc \\
0
\end{pmatrix} \\
p_1^{\mu}=
\begin{pmatrix}
\frac{E_1}{c} \\
p^i
\end{pmatrix} \\
p_2^{\mu}=
\begin{pmatrix}
\frac{E_2}{c} \\
-p^i
\end{pmatrix} \\
Mc^2=E_1+E_2
\end{gather*}
$$

粒子1、2について関係式$E^2=(mc^2)^2+(cp^i)^2$を立ててみると、

$$
\left\{
\begin{align*}
E_1^{\;2}&=(m_1c^2)^2+(cp^i)^2 \\
E_2^{\;2}&=(m_2c^2)^2+(-cp^i)^2
\end{align*}
\right.
$$

より、

$$
\begin{align*}
(Mc^2)^2&=(E_1+E_2)^2 \\
&=E_1^{\;2}+E_2^{\;2}+2E_1E_2 \\
&=(m_1c^2)^2+(m_2c^2)^2+2(cp^i)^2+2\sqrt{(m_1c^2)^2+(cp^i)^2}\sqrt{(m_2c^2)^2+(-cp^i)^2} \\
&=(m_1c^2+m_2c^2)^2+\frac{(m_1+m_2)^2}{m_1m_2}(cp^i)^2+\mathcal{O}((cp^i)^4) \end{align*}
$$

3行目から4行目への式変換には$(cp^i)^2$についてのマクローリン展開を用いました。

この式からわかるとおり、元の粒子の静止質量エネルギー$Mc^2$に比べて崩壊後の粒子の静止質量エネルギー$m_1c^2,m_2c^2$の和は小さくなっており、その差分については生成される粒子が$p^i$に比例する速度をもつことになります。