反変ベクトルと共変ベクトル
二つの基底$e^{\mu},e_{\mu}$について$\eta_{\mu\nu}e^{\mu}e_{\nu}=\delta^{\mu}_{\;\nu}$が成り立つとき、$e^{\mu}$を$e_{\mu}$の双対基底(dual bas ...
一般相対性理論の前提となる原則
特殊相対性理論では慣性系のみを扱いましたが、一般相対性理論では非慣性系も含む一般的な座標系を考えます。
一般相対性理論は以下の二つの原則に基づいて構築されます。
粒子の分裂
静止質量$M$の粒子が質量$m_1$と$m_2$の二つの粒子に分裂する過程を考えます。
ここで、$u^2$を以下のように定義します。
$$
\begin{align*}
u^2 &\eq ...
静止質量エネルギー
固有時間を使って測った速度$u^{\mu} \equiv \frac{dx^{\mu}}{d\tau}$を4元速度(four-velocity)と呼びます。
$$
u^{\mu} \equiv \frac{dx^{ ...
速度の合成則
静止系に対して速度$v_1$で運動する慣性系と、その慣性系で速度$v_2$で運動する粒子があるとします。
静止系から見たこの粒子の速度$V=\frac{dx}{dt}$を求めます。
速度$v_1$で走る車から速度$ ...
特殊相対性理論に関するパラドックス
ここでは、特殊相対性理論に関するパラドックスをいくつか紹介したいと思います。
Wikipediaの記事に載っていることをそのまま紹介するだけなので、Wikipedia信者の方はそちらをご覧ください。
固有時間
ある粒子が運動する経路のことを世界線(world line)と呼びます。
今、世界線を$x^{\mu}=x^{\mu}(\tau)=(ct(\tau),x(\tau),y(\tau),z(\tau))$と指定します。
ローレンツ変換
ある静止系$x^{\mu}$の原点から飛ばした光を、それに対して一定速度$v^i (i=1,2,3)$で運動する慣性系で観測することを考えます。
光の経路上では$ds^2=0$となりますが、光速度不変の原 ...
特殊相対性原理
特殊相対性理論の前提として、特殊相対性原理(principle of special relativity)というものがあります。
これは、あらゆる慣性系において物理法則は変化しない、という原理です。
慣性系というのは ...
光円錐
世界間隔の二乗を$ds^2=-(cdt)^2+dx^2+dy^2+dz^2$と表すことを前回紹介しました。
今、ある地点から光を発することを考えます。
このとき、その光の経路上では、$\sqrt{dx^2+dy^2 ...